お花のプロにはいろいろな種類の仕事があります

「お花の仕事がしたい!」
「お花のプロになりたい!」

そんなあなたが思い描く花の仕事とは、どんな仕事でしょうか?

ひと口に花のプロと言っても、いろいろあります

花の仕事は、お花屋さんだけではありません。
あなたが思い描くその仕事をするのはどの職場なのかを ますはしっかり判断しましょう。

自分は花のプロの中の、どの仕事がやりたいのかを理解してから実際に働く場所やその仕事に就く方法を調べないと、仕事に就く準備を進めてから…もしかしたら仕事を始めてから…!

「思ってたのと違う!」
「やりたい仕事はこれじゃなかった!」

っていうことになってしまうかもしれません。

あなたの大切な時間は有効に使いたいですよね
まずは、花のプロには いろいろな種類があるということを知っておきましょう。

あなたが思い描くのは、どの花のプロですか?

 

花のプロのいろいろ

花を扱う仕事には、このようなものがあります。
細かく見ればほかにもありますが、このくらいを把握しておけばよいでしょう。

これらの仕事は、花への関わり方こそ違いますが、どの仕事をする人も「花を手にした人、花に触れた人が幸せになりますように」と願っています。

 

生産者

言わずもがな、花を生産する農家さんのことです。
花を育て、切り花や苗、タネを生産してくれる人がいるからこそ、わたしたちは花を買って家に飾ったり、育てることができます。
生産農家さんがいなければ、ほかのどの花の仕事もすることができません。

 

開発者

農家さんが育てる花の品種を作る種苗開発の研究職です。
表からはなかなか見えないため、普段は存在に気づかないかもしれません。
『サカタのタネ』『タキイ種苗』『キリン』『サントリー』『雪印種苗』など。
食品やお酒の会社が入っているのが不思議かもしれませんが、お酒は植物からできています。食べ物も主に植物。畜産動物の飼料も植物です。だから食品会社が植物の研究をしているのです。

 

農協

農家さんが丹精込めて育てた植物を集めて、市場に出荷しています。
最近は 農家さんが直接市場と契約したり、消費者に直接販売していることありますが、まだまだ主流は農協を通した流通です。
指導員は農家さんの技術、経営、作付け内容の指導や新しい農業の担い手を育てる役割もあります。

 

生花市場

農家さんが丹精込めた植物を、お花屋さんや造園会社、フラワーデザイナーなど、観賞用の植物を届ける仕事をしている人に対して販売するのが市場です。
基本的に花の仕事をする事業者に向けての販売となります。花を育てる人・花を手渡す人・花を受け取る人を繋ぐ架け橋の仕事です。仕事が早朝(夜)~昼にかけての昼夜逆転型なので慣れるまでは大変かもしれません。

 

仲卸

市場では50本、100本単位と販売ロットの大きい花を5本・10本といった小分けで事業者向けに販売する店。
主に市場の中に店舗があり、お花屋さんの他、個人のデザイナーやフラワー講師など、小ロットで花が欲しいプロが購入します。鉢の仲卸もあります。
近年は一般のお客さん向けにネット通販を行っている仲卸業者もあります。

 

教室講師(フラワー講師)

協会などに属して、または個人で、フラワーアレンジメントを教える人。いわゆるお花の先生です。
お花の先生も、お花屋さん同様、仕事をするための条件は特にありません。
そのため、教室ごと、講師ごとにさまざまな特色があります。
花を活ける・育てる・寄せ植えを作る・ドライフラワーを作る等々、自分の作りたいものを提示して、共感する生徒さんに教える仕事です。

 

いけばな師範

日本の「いけばな」を教える人。
一般には、いけばなの教室と、そのほかのお花教室は分けて考えることが多いですね。

 

フラワーデザイナー

厳密には「日本フラワーデザイナー協会(NFD)」で「フラワーデザイナー」資格を取った人のことで、フラワーデザイナー資格を持っていないと「フラワーデザイナー」とは名乗れないのですが。
現状はもっと広い意味で花をデザインする人全般を指す意味で使われることが多い言葉です。花を使った芸術家というところでしょうか。
芸術作品として花を活ける人を指し、一般的な花屋さんはここに入りません。

 

造園

いわゆる造園屋さん。
町の中の緑のゾーンを造る人。
道路、戸建て、マンション、公園、戸建ての家などに緑のゾーンをデザインし植物を植え、季節の手入れを行います。
デザイン面だけみればきれいで華やかかもしれませんが、道路の街路樹・路側帯の刈り込みを行ったりもする土木仕事です。

 

公園管理

自然公園などの園内の植物・動物の調査、管理、環境教育などを行います。
都市公園の場合は造園業が入って植物の管理をするケースもあります。
最近は海外に倣ってようやく「レンジャー(自然保護官)」という職業も生まれました。
  羨ましい・・・あと30年若ければやりたかった TnT

 

グリーンレンタル

会社やビル、駅、大型店舗などに植物の貸し出しを行い、一定期間ごとに植物の入れ替え、手入れなどのメンテナンスを行います。
グリーンレンタルを単独の事業として行う会社より、造園会社やお花屋さんがグリーンレンタル業務も行っているケースのほうが多いでしょう。

 

お花屋さん

はい、ようやく出てきました、お花屋さんです。
花を販売する店のこと。
お店によって特徴はさまざまで、フラワースクール・ブライダル・デザイン・造園・グリーンレンタルなどの仕事を行う店もあります。
花屋さんの店舗にどんなタイプの店があるのかは、また別の記事で紹介しますね。

 

 

あなたの理想に近いのはどの花の仕事でしょうか?


花・植物に関わる仕事は

・鑑賞用の植物を生み出し、育て、流通
・店舗や教室といった消費者に直接触れる職種へ渡り
・それから人々が直接手にする・目にすることになります。
ふだん意識していない公共施設や保護区域を管理する職業もあります。


あなたが想像していたよりもたくさんの仕事の種類があったのではないでしょうか。
それぞれのプロの中でも、さらにいろいろ細分化していますし、厳密にいえば、流通を担う運送業の人たちも関わります。
どの仕事も欠かせないものであり、大切な仕事です。

このサイトでは、たくさんの花にかかわる仕事のうち、「お花屋さん」の仕事のことをお伝えしています!

お花屋さんと混同してしまいやすいフラワー講師やフラワーデザイナーさんとの仕事の違いはこちらの記事をご覧ください。

 

この記事を書いた人

878work

生花店アルバイトから正社員登用→チーフ→店長になり、スタッフの採用・指導を含め店舗計画・仕入れ・ブライダルまですべての業務を管轄した経験をもとに、お花屋さんになりたい人、新入りスタッフさんのお悩みに答えている。超就職氷河期の東京農大卒