お花屋さんになるには


「お花屋さんになるには どうすればいいの?」
「お花屋さんで働きたい!」
「お花屋さんを開いてみたい!」

と思ったとき、最初に気になる
お花屋さんになるにはどうしたらいいのか?という疑問を解消できる内容をまとめました。

【お花屋さんになるには】何が必要?

まず最初に、お花屋さんになるためには、特に資格や条件といった必須事項は何もありません。
お花屋さんになるのはとても難しいことだと考える方が多いのですが、実際には何も必要ないです。

いつでもどこででも「私はお花屋さんです!」と名乗れば、もうあなたはお花屋さんです。

たとえば、飲食店を開業するには食品衛生責任者や食品衛生管理者の資格が必要ですし、医者になるには医師の資格が必要、といったふうに、業種によっては法的に求められる資格や条件がありますが、お花屋さんにはこのような法的な要件は何もないからです。

開業ではなくお花屋さんで働きたいだけなら、なおさら何も要りません。

 

信じない方も多いのですが、これは本当のことです。

ただし、お花屋さんを開業しようという場合には、資格は不要ですが実務はできる必要があります。そのため、ある程度の知識や、実務をこなすための技術・経験が求められますね。

でも、自分自身に知識や技術がなくても、知識や技術を持っている人を雇うという手もあるので、絶対にムリなんてこともないのです。

Point

  • お花屋さんになるために必要な資格はない!
  • 実際にやるかどうか、できる方法を考えて行動を起こすかどうかが大切!


 

【お花屋さんになるには】資格やフラワースクールは必要ない

「お花屋さんで働きたいな・・・」
そう思ってフラワースクールや資格系の情報を見ると

”スクール費用 年間80万円 カリキュラム3年” 
”その後正社員として就職・初任給20万”・・・
のように書いてあります。

書いてあるので、これが普通なのだと思ってしまいます。

しかし、実際は、お花屋さんに就職したいだけならば、資格やどの学校を卒業しなさい、といった条件はふつう、なにもありません。
何百万円もかけてスクールに通う必要性はまったくないです。

なお、お給料も、20万円もあることは稀です。
正社員でも通常15~17万程度、時給なら都道府県の最低賃金と思っていたほうが良いでしょう。

   *参考:お花屋さんの仕事はきつい?

 

【お花屋さんになるには】フラワースクール経験の実際の評価

「フラワースクールに行く必要がないといっても、通っていたほうが就職に有利に違いない」と思うかもしれません。でも、お花屋さんへの就職に関しては、フラワースクールの受講経験や資格は重視されないことが多いです。
(ここで言うフラワースクールとは、学校法人ではない一般的なお花の教室・フラワーデザインスクールを指します)

頑張ってフラワースクールに通い、資格を取ってきた人にはショックかもしれません、ごめんなさい。

もちろん、あなたが資格を取るためにこれまで頑張ってきた、その頑張りは評価されます。

ですが、スクール発行の資格というものは基本的にそのスクール内でしか効力がないと思ったほうが良いです。

資格を取って花のプロに、というスクールの広告の指す花のプロの意味は基本的に、そのスクールの講師やアシスタントになることだと思ってください。
「当校の資格を取って、当校の講師として活躍しましょう」という意味に捉えるのが真実に近いです。

花のプロとして働くために資格を取りましょう、というのは嘘ではありません。
ただ、プロという言葉の意味する中身・方向性が、お花屋さんで働くための話ではないので、注意するようにしましょう。

例外的に日本フラワーデザイナー協会(NFD)の発行する「フラワーデザイナー」資格、及び国家資格の「フラワー装飾技能士」は、お花屋さんでも技術習得度のめやすとして評価されることが多いです。

国家資格の「フラワー装飾技能士」は、一般には実務経験がないと受験できません。フラワースクールに行っても国家資格を取ることはできませんが、専門学校や専修学校等を卒業すると実務経験がなくても国家資格を受験できるメリットがあります。国家資格の取得を目指すときは、どの学校ならば実務免除されるのか等よく調べてから通う学校を決めると良いです。

ただこれらの資格もお花屋さんで働くためには必須ではありませんし、評価の度合いも店長さんによってまちまちです。

 

【お花屋さんになるには】評価基準は社長・店長によってまちまち

お花屋さんは、家族経営や個人経営といった小規模なお店が多いです。
また会社経営のチェーン店でも、スタッフの採用は各店舗の店長さんの裁量が大きい傾向にあります。

このため、面接する店長さんとの相性がとても大きいです。

お店で重要なのは実際の業務ができるかどうか、及び
お店の運営方針・方向性・店長さんの考えに合うかどうか?ということのほうが資格よりも重要視されることが多いです。

「花の名前がある程度分かります」
「フラワーアレンジメントを作ることができます」
「ガーデニングが好きです」
「花を育てることができます」
というようなことが言えるなら、まったく知識や経験のない人と比べた場合、多少有利ではあるでしょう。
ですが、どれもお店の方針と、店長さんの考えに合うかどうかのほうが重要です。


 

フラワースクールの経験が評価されにくい理由は?

お花屋さんとフラワースクールは、両方ともフラワーアレンジメントを作りますね。
なのでどちらも同じに見えると思うのですが、じつは、フラワーアレンジメントを作る方向性や意味、目的がまったく異なります。
具体的にどう違うのか?はこちらの記事を参照ください。↓

  *参考:お花屋さんとフラワースクールの「フラワーアレンジ」の違い

 

フラワースクールでは、フラワーアレンジメントの製作におおよそ、次のような特徴があります。

・ 自分が作りたい、癒されたいから作る(自分のため)
・ ゆっくり時間をかけて製作する
・ 先生がステキな花を選んでくれる
・ 先生が考案したステキなデザインをまねする

このようなフラワースクールの特徴は、お花屋さんの仕事の側から見るとあまり良くない面があります。
そのため、フラワースクールに通う生徒さんには以下のような特徴があると判断される場合があるのです。

・自分目線が強くなりがち(お客さん目線になれない)
・手がゆっくりになりがち(手早く作ることができない)
・花を自分で選べない
・デザインをその場で考えられない
・お客さまの叶えたい願望を叶える案を生み出す力が弱い

このように捉えると、フラワースクールに通った経験はプラス評価ではなくなってしまいます。

ただ、あくまでも傾向はあるかもしれませんが、スクールに通った経験のある方が皆、自分目線が強くて手が遅くて花が選べずデザインできずその場でお客さんに提案ができない、なんてことはありませんよね。

なので、フラワースクールに通ったこと自体がマイナスとか、ダメだということはほぼありませんので安心してください。
しかし、強味・プラスになりづらいことは理解しておくと良いでしょう。

  

お花屋さんで働くために本当に有効なスキルとは?

ではどんな知識や技術、経験だったら、お花屋さんで働きたいときに就職に有利になるのか?
他の記事にまとめましたので、詳しくはこちらの記事をお読みください。

花屋さんはお店です。しかも、オーダーメイド販売の多いお店です。
フラワースクールやフラワーデザインがどう、というよりも、お店としての接客マナーや、相談役・提案役としての仕事がまっとうできるか、イベント計画や仕入れ管理といったお店の運営ができるかどうか、という部分を重要視されることが多いです。

つまり、挨拶が元気良い!とか、ハキハキして感じが良い、親身に相談に乗ることができる、といった人柄部分がいちばん重視されます。

専門知識や技術がないからといって諦める必要はまったくありませんので、むしろおおらかに構えてくださいね。

 

 

【お花屋さんになるには】フラワースクールの経験や資格は必要ありません

もしあなたが、「お花屋さんになりたい!だからフラワースクールで資格を取ろう」 と思っていたら、その行動は必要ありません。

フラワースクールの資格を取るという行動は、お花屋さんになるために有利な方法ではないからです。

もちろん、あなたがフラワースクールに通いたいのであれば楽しくスクールに通うこと自体はもちろん良いことです。
ただ、「お花屋さんで働くという目的のためにフラワスクールの資格を取らなくちゃ」と考えているなら、それは目的とずれてしまっている可能性がありますので、このサイトの記事をよく読んで、自分に合うルートを見つけてくださいね。

あなたが、楽しく働くことができるお花屋さんにたどり着くルートは1本ではありません。
あなたに合う道を見つけてください。


この記事を書いた人

878work

生花店アルバイトから正社員登用→チーフ→店長になり、スタッフの採用・指導を含め店舗計画・仕入れ・ブライダルまですべての業務を管轄した経験をもとに、お花屋さんになりたい人、新入りスタッフさんのお悩みに答えている。超就職氷河期の東京農大卒